津楡の会  2007.9.18

新年会の席で、「津チャーチル会」の幹事長をなさっている
K氏からチャーチル会にお誘いをいただきました。
チャーチル会というのは、当時の英国首相サー・ウィンストン
・チャーチル卿が「絵を描くということは他人に迷惑をかけず
総てを忘れることが出来る最もよいホビーだ」と書いたこと
から始まった、チャーチル首相と同じように、絵を描くことを
楽しむ日曜画家達の会です。


aruceは知らなかったのですが、チャーチル会は「油絵の会」
なのでした。
「上手下手は関係なく楽しく絵を描きましょう。」とK氏は言っ
て下さったのですが、高校の美術の時間以来、スケッチ1枚
描いたことがないので、せめてく基本だけでも誰かに教えて
いただきたいと思いました。

それで、K氏に伊藤清和先生をご紹介していただき、3月か
ら、津市の隣市にある伊藤美術研究所に通うことになりまし
た。

基本の石膏デッサンから始めることになり、持参したスケッチ
ブックに描いた1枚目のデッサンが若い戦士像です。
 
2枚目は若い女性の半身像をデッサンしました。 鉛筆は4B,2B,B,F,H,HB,2H,を使って描きます。
B系は黒くて柔らかくH系は硬くてグレー系だということさえ知りませんでした。 鉛筆の持ち方から教えて
いただきました。 練ケシゴムも生まれて初めて使いました。 高校の美術の時間に「カルカラ帝」をデッサン
して、彼の巻き毛を1つ1つ丁寧に描いたのに、美術教師から「奈良の大仏さんになったな。」と言われてし
まったaruceです。 そんなaruceがなぜ絵を描く気になったかというと、お誘いいただいた新年会で酔っ払っ
ていたとしか思えません。(笑) 正常な判断力をなくしていたようです。

3枚目は大きな首だけの像でした。 神殿の柱に飾られていたものだったとか。 画用紙も大きく10号位の
大きさです。
そして4枚目の絵です。 台座の模様を丁寧に描いていると
先生から「全部をそのまま描くと平面的になります。 まるで
漫画みたいになりますから、光と影だけで表現してご覧なさ
い。 その方が立体的に見えます。」とアドバイスしていただ
きました。
高校時代の敗因が分りました!
巻き毛をそのまま、目に見えるまま書き写したのがいけなか
ったのです。

アトリエはとても大きく部屋数もありますので、先生のアトリ
エでは、あまり他のお弟子さん達と顔を合わせることがあり
ません。
一人で画用紙に向かう時間はとても楽しく、時間が経つのを
忘れてしまいます。
一人遊びは楽しいです。

そんな訳で、ある方から「よく敷居が高くなかったね!?」と
言われてビックリしました。
町のお絵かき教室の先生ではなく、三重県を代表する高名
な洋画家だと知らないのはわたしだけでした。
芸大や美大を受験する学生達が、他県からも教えを受けに
くる先生だったのです。
チャーチル会の皆さんたちは「立派な先生についた方が上手
になれるから、良かったね!」と激励して下さいました。
K氏のお嬢さんも先生について学び、美大に合格したと伺い
ました。
K氏は月1度アトリエで開催される「裸婦モデル油彩・水彩・
デッサン講座」にご自分も時々参加なさっておられます。
先生のことを良くご存じの上で、わたしを紹介して下さり、
また、先生もK氏の紹介なので受けて下さったのでしょう。
ズブの素人なのにありがたいことです。 本人だけが何も
知らずに高い敷居を跨ぎ越していたようです。

5枚目の石膏デッサンを描いている時に「津楡の会」の画展
が「Gallery ust ONE」であること、わたしも描きかけの絵を
完成させて出品するように、先生から勧められました。

「パジャント」は15号の鉛筆画です。 とても大きな石膏像で、
ユッタリとした衣装やスカーフを幾重にも重ね、タップリとした
量感が特徴です。 MIHO美術館でみた「ガンダーラ仏」を連
想させるような大らかなボリュームが魅力な女性像だと思いま
すが、なかなか思うように表現できませんでした。
9月4日(火)〜9日(日)までの絵画展はとても盛況
でした。 中日新聞、伊勢新聞、ケーブルTVなどの
取材もありました。 650名以上の来観者があった
と先生も喜んで下さいました。

aruceも搬入、打ち上げ、搬出、画廊当番等、初めて
の経験をしましたが、忙しく楽しかったです。
最終日がお当番だったのですが、男性の来観者から
話かけられました。「○○さんは絵が変わりましたね
!?」(そうなのかぁ?)「××さんは今回は油では
なく木炭ですね。」(××さんて誰だぁ?)「県展では
市展では・・」とaruceよりはるかに詳しい話が続きま
した。 aruceは搬入で初めてお顔を合わせた人ば
かりなのです。
aruceは知りませんでしたが、先生のお弟子さん達
はaruce以外は有名な方たちばかりだったのです。
国内ばかりでなく外国の画展に出品し、絵に値段が
ついているような方たちだったのです。
「あなたの絵はどれですか?」思わず「答えたくあ
りません。」「えっ!?教えていただけないのです
か!?」聞こえないふりしてシカトしました。
先生がクツクツ笑いながら教えて下さったところに
よると、彼はコレクターだそうで、先生の絵も数枚
お持ちだそうです。

最近、先生は山を描かれているそうで、伊吹山シ
リーズの中から、「紅伊吹」を展示なさいました。

後日、友人から「普通、文化教室の発表会なんか
は公民館だとか、銀行の待合室だとかでやるでし
ょ。 一流のギャラリーでやるって分かった時に
おかしいと気づくよ!普通は!」と、全然気づかな
かったのがaruceらしいと笑われてしまいました。

初めてでしたが、楽しい経験をした「津楡の会」展
でした。